フィリピン在住でキャリアコーチとして活動している、さきめろです。今回の記事では、「外資系企業の働き方」について、わたしの経験をもとにお伝えしたいと思います。
わたしは現在、フィリピンのマニラで、全世界に拠点を持つグローバル企業で働いています。現職の前は、アメリカ系IT企業や、ドイツ系金融機関、伝統的な日系企業でも勤めたことがあります。採用の仕事をしていることもあり、外資系に勤める方から内部の話を聞くこともよくあります。
この経験のなかで、わたしが気づいた外資系の特徴についてお伝えします。これから外資系企業に就職したいと考えている方のお役にたてるのではと思います。
「外資系企業」にもいろんな会社がある

まず最初にお伝えしたいのは、「外資系企業」と一言でまとめてしまうことはできないということ。
外資系企業の意味は「海外の法人、または外国人が一定の水準以上の出資をする日本の企業」です。日本で海外の企業が会社を設立しているケースや、日本の企業を海外の企業が買収したケースなどが当てはまります。
これらの企業には、アメリカ系もあれば、ヨーロッパ系もあれば、アジア系もあります。それぞれで違った企業文化の特徴があります。
今回の記事でお伝えするのは、あくまでも「こういう傾向がある」という内容であって、すべての外資系企業に当てはまるわけではありません。
外資系企業の特徴

ではさっそく、外資系の特徴について、日系企業と比較しながら見ていきましょう!
英語の使用頻度が高い
外資系企業は、英語の使用頻度が高いのが特徴です。日本以外でグローバルに事業をしている会社が多く、さまざまな国を介して仕事をしていきます。上司が外国人であることも多く、海外にいる上司や、他の国で働く社員とやり取りしながら仕事を進めていくため、英語の使用頻度は必然的に高くなります。なかには英語をまったく使わなくても仕事が成り立つ会社もあるので、面接時に英語を使う場面や使用頻度をよく聞いておくとよいでしょう。
外資系企業は給与が高い
「外資系企業は日系企業より給与が高い」と聞いたことがある方も多いと思います。外資系企業に勤める人の平均年収はおよそ800万といわれています。これは日系企業のおよそ2倍! 数字だけ見ると外資系企業はものすごい給与がいいように見えますが、日系企業より必ず待遇がよいと決めつけるのは早いんです。
☑ 手厚い手当がない
日系企業は手厚い手当が用意されているケースが多いですね。例えば、家族手当、住居手当、ほかにも社員のモチベーションを上げるような手当が用意されている会社が多くあります。寮や借上社宅などがあるケースも多いです。一方、外資系企業ではこういった手厚い手当を用意しているケースは多くありません。外資系企業への就職を考える際は、基本給だけではなく、手当も含めてトータルでどれくらい給与アップが見込めるかを考えていく必要があります。
☑ 成果主義を採用
外資系企業は、日系企業の「終身雇用」「年功序列」という文化がなく、個人のパフォーマンスに応じて昇給していきます。給与額は「ベース給+インセンティブボーナス」で算出されます。成果主義の環境では、自然と成長意欲の高い優秀な人材が集まりやすく、給与も高くなります。ただし、日本で長い歴史のある外資系企業では、年功序列と成果主義を混ぜたような人事制度を持っているケースもありますので、給与制度を求人で確認しましょう。
キャリアの築き方
「年功序列」の人事制度を採用する日系企業とは違い、個人のパフォーマンスがよりキャリアに反映しやすいのが外資系企業。若い社員が年上の社員より上のポジションに付くことはもちろんあります。日系企業では「総合職」「一般職」で職種を分けるため、総合的なスキルを求められます。一方で外資系企業では「ジョブ型雇用」です。職務の内容や責任の範囲が明確にされているので、より専門性を高められる働き方です。キャリアの築き方においては、ジェネラリストではなく、その道のプロフェッショナルを目指しやすいのが外資系と言えるでしょう。
ワークライフバランスのよさ
外資系企業は、日系企業よりワークライフバランスが取りやすい傾向があります。その理由は、企業カルチャーや常識的な考え方が原因です。日系企業では、社員の当然の権利であるにも関わらず、「まとめて休みを取るのは常識はずれだ」「有給とりすぎ」「定時ぴったりに帰って残業しない」などと言われる企業文化がまだまだ多くあります。これは、管理職の考え方やリーダーシップに問題があります。ムダな残業をすること、休みを取らないことが美徳だと考える文化が根づいてしまっています。
いっぽうで外資系企業は、休みが取りやすく、ムダな残業を強制されないため、ワークライフバランスを大切にする企業が多い傾向にあります。特に欧米では、年に1、2回はまとめて1週間以上の休みをとることは当たり前。残業をすることは効率が悪い社員だとみなされるので、上司からよい評価は得られません。
いかがでしたか?
今回は、外資系企業の特徴についてお伝えしました。みなさまの転職活動の参考にしていただけたら幸いです。
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